君の涙にキスを ~燐&蓮編~
その部屋の空気が震えるくらい

怒声が響き渡る。

「すみません。でも、俺は・・・」

「そんな勝手な事が許されるとでも思っておるのか!?」


バンッ

突然、扉が開き澪が入ってきた。

「お父様、違うんですっ」

「何が違うんだ?コイツは・・・」

「燐には、私から婚約破棄をお願いしたんです。」


訳が分からないと言った表情をする小父さん。

「どう言う事か、説明しなさい。」

「お父様。私には心に決めた人が居るんです。」

「それは誰だ?」

「俺です。」

そう言って入ってきたのは、蓮で――――




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