君の涙にキスを ~燐&蓮編~
「それで、終わり?」

「だって――――」

恥ずかしそうに俯き、真っ赤にした顔を隠そうとする。

「麻子、覚えてる?」

「何を?」

「次にこの部屋に来た時は、寝かさないよって言ったよね?俺。」

その瞬間、俯き隠していた真っ赤な顔を上げ

俺を真っ直ぐに見詰めた。


瞳がウルウルしてる。

「ねぇ、脱いで。」

「―――――――っ」

パジャマをギュッと握って、身体を硬直してしまった麻子。

「脱がしてあげようっか?」

クスクスと笑いながら、麻子を見る。

すると、ぷーっと頬を膨らませて俺に背を向けた。

「ぬ、脱ぐから。見ないで・・・」

そういうと、パジャマのボタンを外しするりと床に落とす。

月明りで彼女の輪郭が浮かび上がる。
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