君の涙にキスを ~燐&蓮編~
「こっち、向いて・・・」

彼女の後ろにいき、背中にチュッとキスをする。

ピクンと肩が揺れる。

その肩を両手で持ち、俺の正面になる様に向かせる。

麻子は恥ずかしいのか、両手で胸を隠す。

「手、退けて・・・」

「あ、あの・・・あんまり見ないで。」

「なんで?」

「私、30過ぎてるし・・その、肌とかハリないし・・・」

後半部分は、かなり小さい声で言っていたので聞こえなかったけど

年齢の事を今更気にするなんて、少し可笑しかった。


「わ、笑わないでよ。」

「ごめん。じゃ、俺が確認してあげるから、見せてよ。」

「―――――っ」

困ったような、迷っているようなそんな表情をして固まっている。

「ほらっ」

俺は、麻子の手を握って、胸から外す。

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