君の涙にキスを ~燐&蓮編~
なんて切り出そうか、迷っていると彼女の方から声を掛けてきた。
「こんなところで、どうしたの?迷子?」
なっ、迷子って―――
「いや、あの―――。」
霧生雪兎の身辺調査に来たとは、流石に言えるはずもなく
どう言うべきか・・・
チラッと雪兎のネームプレートを見る。
その視線に気が付いたのか、俺と雪兎のプレートを交互に見て
「あぁ~」と声を漏らした。
「君、雪兎君の友達?」
アイツの友達?
ん~まぁ、いっか。そう言う事にしておこう。
「俺は、そのつもりなんだけどね~。」
「そう。雪兎君にも、やっとお見舞いに来てくれる友達が出来たんだ。」
そういうと、嬉しそうに微笑んだ。