君の涙にキスを ~燐&蓮編~
教会を出た俺達は、まだ時間もあったし

公園を散歩する事にした。

公園では、子供達を連れた家族連れが多く遊んでいた。


麻子と2人で遊んでいると

目の前から走ってきた、5歳くらいの男の子が思いっきり転んだ。

「あらっ。大丈夫、ボク?」

麻子が素早く、近づいて服に着いた砂を払ったり

傷がないか確認している。

「ん。大丈夫。」

顔をごしごし拭きながら、泣くのを必死に我慢している男の子。

「偉いわね、泣かないなんて。たいした傷は無いし、大丈夫よ。気を付けてね。」

よしよしと頭を何度が撫でながら、男の子に微笑む。

「ありがとう。お姉ちゃん」

そういうと、男の子は元気よく走り出した。


そんな男の子を後姿を、愛おしそうに見つめる麻子。

俺はソレを見て、ちょっと切なくなった。

まだ麻子に言ってない事が、あったから。
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