きのこうどん
「涼しいね~。みーくん。しずちゃん。」
さっきいた家族の親達だ。車内にいた誰もが聞こえる声で騒いでいる。
「おかーさん。静かにしてよ。みんなに迷惑だよ。」
子どもといると気分が高揚し堂々と公共の場で声を張り上げる大人に、少し冷めた子ども。
ボクが子どもの頃は、特に、ちこといると
電車に乗ればはしゃぎ
「うるさい」
なんて親に叱られたもだ。
今じゃ逆なのか。駅前ではしゃいでいた子どもの言葉とは思えない光景に少し笑った。
扉が閉まり、発進の合図。
最初はゆっくり、だんだん早く。
聞き慣れた社内音声に単調なリズム。
外を眺めるとかなり遠くの方まで黄金色の田園地帯が続き、ボクの通う学園を通り越し緑の山々が広がる。
額の汗を指で拭いながらボクはつぶやいた。
「山…。山か。」
遠くに映る山々を追いボクはあの日起こったことを追思していた。
ボクは彼女を見つけ、泣くほど喜んでそのまま寝ちゃったんだ。
じいちゃん。
優しかったな。
さっきいた家族の親達だ。車内にいた誰もが聞こえる声で騒いでいる。
「おかーさん。静かにしてよ。みんなに迷惑だよ。」
子どもといると気分が高揚し堂々と公共の場で声を張り上げる大人に、少し冷めた子ども。
ボクが子どもの頃は、特に、ちこといると
電車に乗ればはしゃぎ
「うるさい」
なんて親に叱られたもだ。
今じゃ逆なのか。駅前ではしゃいでいた子どもの言葉とは思えない光景に少し笑った。
扉が閉まり、発進の合図。
最初はゆっくり、だんだん早く。
聞き慣れた社内音声に単調なリズム。
外を眺めるとかなり遠くの方まで黄金色の田園地帯が続き、ボクの通う学園を通り越し緑の山々が広がる。
額の汗を指で拭いながらボクはつぶやいた。
「山…。山か。」
遠くに映る山々を追いボクはあの日起こったことを追思していた。
ボクは彼女を見つけ、泣くほど喜んでそのまま寝ちゃったんだ。
じいちゃん。
優しかったな。