ぶるーすぷりんぐ!
!
「ねぇ、志野。」
「あ゛?」
「今日、実奈とサボってたでしょ。
その時言われたんだー。」
あたしが啓太くんを懲らしめてあげる!って。
そう言って哀しげに笑う姿になんだか胸が締め付けられた。
は…、なんだよ、俺。
都合良すぎだろ。
「志野…ううん、啓太。
あたし、諦めないからー!!」
いきなり叫びだしてびっくりしたけど。
立ち上がった依田を一歩後ろからみて、なんだかその背中がいつもより小さく見えた。
俺より背の高い依田。
…いつか、抜かして、頼れる男になってやるから。
その時まで、この気持ちはしまっとこう。