恋の矢
恋の矢
「おいこらヨワリ。とうとうあの幼馴染みとの結婚が決まったそうじゃないか」
「羨ましいぜ、この野郎」
ここはテスカトリ。
山の中の、小さな都市である。
戦士仲間にからかわれているのは、まだ幼さの残る少年兵。
「ちびっこいから、まだまだガキだと思ってたが、とうとう俺たちの仲間入りだな」
「うるせぇよ」
わいわいと周りに群がる友人たちを押しのけ、少年---ヨワリは不満そうに言った。
背丈も他の者より小さいし、顔立ちもまだまだ少年のように可愛らしい。
だがこれでも、ヨワリは十六歳。
結婚しても、おかしくない歳なのだ。
現に兵士仲間のほとんどは、すでに妻帯している。
「羨ましいぜ、この野郎」
ここはテスカトリ。
山の中の、小さな都市である。
戦士仲間にからかわれているのは、まだ幼さの残る少年兵。
「ちびっこいから、まだまだガキだと思ってたが、とうとう俺たちの仲間入りだな」
「うるせぇよ」
わいわいと周りに群がる友人たちを押しのけ、少年---ヨワリは不満そうに言った。
背丈も他の者より小さいし、顔立ちもまだまだ少年のように可愛らしい。
だがこれでも、ヨワリは十六歳。
結婚しても、おかしくない歳なのだ。
現に兵士仲間のほとんどは、すでに妻帯している。
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