僕とキミと死ぬ覚悟
だからきっと、吉田たちはそれが不満だったんだろう。
殴っても前ほど抵抗しないし、
何をやられても表情を変えない僕のその反応が、気に食わなかったんだと思う。
日に日にイジメは加速していった。
ある日。
教室に着くと、
あるはずの僕の席がなくなっていた。
「お前、もうこのクラス、っつーかこの世からいらないっしょ。
だからさ、机、捨てさせてもらったわ~!」
吉田がニヤニヤと気持ち悪い笑顔を浮かべながらそう言った。
クラスが静まる。
誰も、僕と目を合わせてくれようとしない。
これ以上僕がここにいると、
関係のない人までイヤな思いをしなくちゃならない。
だから僕は無言のままで教室を出た。
家に帰れば親がうるさい。
かと言って外に出るのもなんだかイヤだ。
ハルに会いたかった。
でも、いつもの屋上に行ってもハルはいない。
仕方なく、教室から出ると階段を駆け上がった。