僕とキミと死ぬ覚悟
この学校からの屋上の眺めが僕はそんなに、キライじゃなかった。
校庭の向こうに見える、家、家、家。
この場所は、僕がいつも殴られるところ。
コンクリートが汚すぎて見えないが、
きっと僕の血はいたるところについているだろう。
僕は鞄を枕にして寝転がった。
多分、昼休憩にでもなれば、
吉田たちはここに来て、
そして僕を見つけて、
ボコボコに殴るんだろう。
でも、もう、どうでもよかった。
なるようになれ、と思った。
ハルは殴られた僕の顔を見て笑うだろう。
「今日は一段とヒドくやられたね」
と。
でも、僕は心配されるより、そのほうがよかった。
気持ちが軽くなった。
昼までの残り数時間。
その間だけでも快適に過ごしてやろう。
雲1つない真っ青な空を見ながら
僕は、自然と目を閉じていた。