僕とキミと死ぬ覚悟
「でさ、教室にいても仕方ないと思って屋上に行ったんだ。」
「ハヤトはホントに屋上が好きだね。」
「そうだね。落ち着くからね、屋上は。」
無限に続く空を見ていると、
こんな辛い時間なんて一瞬じゃないか、そう思える。
「そしたら昼にアイツらがやってきて…」
「ボッコボコ…いつもの倍以上やられた、って感じ?」
「ご名答!さすがハル!」
「どうもありがとうございます」
こんなふうに笑いながら
イジメられたことを話す人間がこの世にいるだろうか。
喜怒哀楽、すべてを忘れかけていた僕に、
また思い出すきっかけをくれたハル。
「ハルさあ、やりたいこと…ないの?」
「突然だね。」
「突然思ったから。」
僕が笑うとハルも笑う。
「遊園地…1回行ってみたいかも。」