僕とキミと死ぬ覚悟

「やめてくれないか…吉田」


吉田…僕をいじめるそいつ。

僕が、憎んでも憎みきれないと思っている男。



「ん!?ハヤト!?

はっ!?マジで!?この子、お前のオンナ!?」


吉田は僕の顔を見て驚いた後、ニンマリと薄気味悪い笑顔を浮かべた。



「ハヤトさー身の丈に合った、って言葉知ってる?」


「知ってる」


「じゃあ、このコがお前の身の丈にあってない、ってことは知ってるか?」



何も、言えなかった。

そんなこと吉田に言われるまでもなく、僕自身が１番よく分かってる。




「あなたは、」


ハルが突然、言葉を発した。



「ハヤトがわたしと釣り合ってない、って言いたいみたいだけど。」



「おおー!キミ、察しがいいねぇ!

あ、もしかしてハヤトを弄んでんのー?」


吉田はハルと僕の顔を交互に見比べながらニタニタと笑っている。



「もし、ハヤトとわたしが釣り合ってないとしても。


だとしても、少なくともそれはあなたとも釣り合わない、ってことよね。」