僕とキミと死ぬ覚悟
「…生意気なオンナだな」
ハルの一言は、吉田をイラつかせるには十分だった。
「おい、ちょっと来い」
吉田は僕の襟首を掴む。
半分引きずられるカタチで僕は歩く。
「ちょっと…っ!
その手、離してよっ!!」
ハルが吉田に近づく。
「ハル。大丈夫。」
それ以上、ハルが吉田に近づけばアイツは躊躇いもなく、ハルを殴る。
だから僕はいつもと変わらない顔で笑った。
「ん!?吉田?
いなくなったと思ったらいいもん捕まえてんじゃーん」
「だろ?今からアトラクションより楽しいことやろうと思ってんだわ。
あ、お前らはそっちのオンナ捕まえとけ。」
いつものグループ。
どうせ、一人じゃないことは分かってた。
一緒にいた女たちはハルの腕を掴んでいた。