僕とキミと死ぬ覚悟
「起きたみたい、会ってあげて。」
僕とお姉さんはハルの病室に戻った。
「ハル、久々だね」
「うん」
1週間ぶりに会うハルは少し、痩せて顔色がいいとは決して言えなかった。
「ケガ…だいぶ、よくなったみたい」
「うん。1週間経ってるから。」
「学校は?」
「来週から行くよ。」
そんな当たり障りのない会話。
ハルはあまり、笑わない。
「いつも何してるの?」
「…寝てる」
僕の質問に答えたハルはふっと微笑む。
でもそれは、僕の知ってるハルの笑顔ではない。
「なんかね、最近すごく疲れるの。
だから、ずっと寝てる。
もしかしたら、そのま…」
「ハル」
僕は、ハルの言葉を聞きたくなくて遮った。
きっと、僕が何も言わなかったら。
ハルはこう言おうとしていたに違いない。
「もしかしたら、そのまま死んじゃうのかもね」