僕とキミと死ぬ覚悟
疲れたから、そう言ったハルはベットに横になる。
「ハヤト…手、貸して」
言われるままにハルに手を差し出す。
ハルは嬉しそうに僕の手を握り、目を閉じる。
「わたし、ハヤトの手…すき」
そう言ってから、5分も経たないうちに寝息が聞こえてきた。
堪えていた涙が、溢れた。
どうして。
どうしてハルは、そんなことを言うのだろう。
今日で最後というわけじゃないのに。
死ぬかもしれない、なんてマイナスなこと言わないでほしい。
そう言ったばかりなのに。
どうして、
どうして、
わたしがいなくなったら、なんて言うのだろう。
僕はまだ、強くなんてないんだよ、ハル。
今もこうして、ハルを想い涙が溢れて止まらない。
ハルは、まだ僕に必要なんだよ。
もう少し、あと少しでいい。
時間があったら、今より強くなれるから。
明日も、明後日も会いに来るから。
ちゃんと、ここにいて。
僕の前から、いなくならないで、ハル。