僕とキミと死ぬ覚悟
「進路、決めた?」
「うん。医者になる。」
「医者…?」
「この病院の人たちからいろんな話を聞いたんだ。
こんな僕でも、人を救えるのなら…そう思った。」
「優しいハヤトにぴったりだね」
ただただ、幸せな時が流れていると思った。
この時間が、永遠に続いてほしかった。
どうして、この願いは叶わないのだろう。
「ハル、ずっと…ずっと、聞きたかったことがあるんだ。」
「なに?」
手から伝わるハルの体温を感じながら、
僕は口にする。
「死ぬことに、怖さはないの…?」