僕とキミと死ぬ覚悟
「どうして?」
「え?」
「どうしてわたしが死ぬことを怖がってない、って思うの?」
思ってもみない質問返し。
僕はずっと思っていたことを吐きだした。
「ハルが、笑顔だったから。
僕は死のうと思った時、笑う余裕なんてなかった。
なのにハルはずっと笑ってた。
いつも、いつだって僕に笑いかけてくれてたから。
だから、死ぬことは怖くないんだと思ってた。」
「今は、怖いよ。」
握っていた手に力が入った。
「でも、ハヤトと初めて会った時は怖くなかった。
けど、余命を宣告された時は、怖かった。」
頭の中で話を整理する。
最初は死が怖かった。
でも、僕と出会ったときは怖くなくて、
けどやっぱり、今は怖い、ってことか…?