僕とキミと死ぬ覚悟
いつぶりに来るだろう。
ハルが入院してからというもの、
ハルと会う場所は病室で。
だから、この屋上とはすっかり疎遠になっていた。
辺りはすっかり暗く、
生ぬるい風が肌を撫でる。
もうすぐ梅雨を迎える季節。
ハルは、死んだ。
宣告された余命より3ヶ月近く、長く生きた。
そうして、昨日、その短い生涯を終えた。
その連絡を受けたとき、
不思議と涙は出なかった。
多分、ハルは死なない、そう思い込もうとしていたが、
それでも頭は現実を見て、覚悟をしていたんだと思う。
ハルは、体調がよく僕と話をしたあの日から、
もうほとんど、目を覚ますことがなくなっていた。