僕とキミと死ぬ覚悟
あの日。
ハヤトが死のうとしたあの日。
別にね、ハヤトの自殺を止めたかったわけじゃない。
ただ、自分が気付いた時にはハヤトに話しかけてた。
次の日も、その次の日も、
あの屋上に行ったのは、
ただの暇つぶし。
その、はずだったのに。
なんでだろう。
いつからだろう。
気づくとわたしは、
あの屋上に行くことを楽しみにしてた。
ハヤトがイジメられてることなんて最初から気づいてた。
それでも明るく振舞って、
わたしにいろんな話をしてくれるハヤトに会うことが楽しみになってたの。
そうして、ハヤトに病気の話をしたとき、
まさかね、ハヤトが泣いてしまうなんて思ってもみなかった。
あのときも言ったけどね、
本当に、本当に、嬉しかったんだよ。
全てをなくしたわたしのために、
泣いてくれるハヤトがいて、
すごく嬉しかった。