僕とキミと死ぬ覚悟




ハヤト。


ハヤトともっと早く出会えてたら、

こんな未来じゃなかったかな。


あのとき、飛び降りようとしてるハヤトのところへ行くべきじゃなかったのかもしれない、

って思うときがあるの。


そしたらわたしは、

わたしのままで、きっと死ねたと思う。


でもね、ハヤトと出会ってしまったから。


だからわたしは、

今、ものすごく死が怖い。


失うものがなかったわたしに、

ハヤトという大切な人ができてしまったから。



いつしかハヤトは私の中で、

ものすごく大切な存在になってた。


ハヤト。


ずっと、言わないでおこう、って決めてたの。


もしかしたら、わたしの言葉でハヤトが苦しむことになってしまうかもしれない、

そう思ったから。


でもね、最後だから言わせてほしいの。


ハヤト。


わたしは、あなたが大好きだった。








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