天神学園高等部の奇怪な面々35
この世界の人間としては、少々風変わりなレッドの出で立ちはその為。

…最初は何とも思わなかった。

時の魔女の力を欲する輩を、逆に時間魔法で返り討ちにする日々が続いていた。

しかしある時気付く。

「何で早く言わなかったんだよ、魔法を使えば魔法の源である魔力がすり減り、魔力とは魔女の生命力そのものである…なんてよ」

<死した魔女に生命力も何もなかろう>

何でもない事のように語る魔女。

「そういうの、気分悪いだろ。肉体はなくても、あんたはここに存在するんだから」

レッドは己の胸に手を当てた。

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