天神学園高等部の奇怪な面々35
「昔は、男は黙ってゲンコツで勝負!武器なんて持つのは卑怯者のやる事!なんて思ってたんだがな」

スペシャルバカは、離れた場所で子供を抱きつつ奥方と語る旦那に目をやる。

「ちと考えが変わったかな…拳法でも剣術でも、何でも極めるってのはすげぇ事なんだな…一端のもの身につける事に、ゲンコツも剣も関係ねぇや」

「……」

彼のこういう所は、レッドも好感が持てる。

己の考えに固執せず、素直に凄い物は凄いと認められる。

こういう柔軟さが、彼の持ち味なのかもしれない。

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