天神学園高等部の奇怪な面々35
一介の人間に、佐倉の眷属が神を降ろす。

何事かあれば一大事だ。

寒緋にも控えてもらい、有事の際にはすぐに動いてもらえるようにしてはおいたのだが。

「杞憂だったようですね…木花咲耶姫様は、奥方先生とお子様達に、ご加護を授けて下さったようです…母子共に、健やかに日々を送れるようにと…」

「咲耶さん…」

柔らかく笑む奥方。

そして双子達も。

「!」

その事に感謝するように、小さな紅葉のような手を精一杯伸ばす。

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