天神学園高等部の奇怪な面々35
ふぅ…と溜息をつく涛波。

「さっきも言いましたけど…柄じゃないんですよね、生徒会なんて。大体記憶力がいいからって、俺が何をするんです?」

「当面は会計の補佐ですね。記憶力が頼りになります」

生徒会長が言う。

「パソコン全盛のこのご時勢…計算だけなら電卓でだって出来ますよ?有能な会計が既に生徒会には存在するんですから、俺は必要ないでしょう」

どこか冷めた口調で言う涛波。

「そんな…折角の才能があるのに…涛波君はその才能をどうするつもり?」

けしからん娘の言葉に。

「だから…変身ポーズの記憶に…」

才能の不法投棄だ。

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