狼男VS妄想彼女
源太side

姉貴はお嬢様の顔をすると何でも完璧だ

お嬢様の顔をした何でもできる姉貴が

たまに怖くなったり、うらやましくなる

会場に足を踏み入れた

姉貴は華やかに美しく歩く

どうやったって

まねをできないが

出来る限りちゃんとする

end

「源太?」

「……。」

「聞いてる?」

「えっ?」

「何ボォーとしてんの?」

「ごめん、考え事してた。で?何」

「お父さんの親友ってあの人?」

「親父が隣にいるんだから、そうなんじゃない?」

「じゃ、挨拶さっさと終わらせますか」

「姉貴、ピアノ大丈夫か?」

「多分?」

「多分かよ」

「挨拶行こ?」

「はいよ」

美「ごきげんよう、(ニコ)初めまして お父様がいつもお世話になっております。」

潔「これはこれは、丁寧に 初めまして 親友の潔です。」

父「美奈子?」

美「?どうしました。お父様」

父「美奈子が立派にお嬢様言葉使ってる!? 源太どういうことだ!」

源「親父、姉貴だってお嬢様だよ」

父「そうなのか・・・?」

美「そうだよ! 誰の子供だと思ってるの?」

父「そういえば、源太このお姉さん誰だ?」

源「えっ? わかんない・・・。」

美「いい加減にしなさい」

父「チェー のってくれたっていいじゃん」

源「ノリ悪いな姉貴」

美「そんな言葉聞いていいと思ってるの? お客様の前なのに」

父「私の親友はそんなに心はせまくないぞ! なっ(笑) きー」

潔「そうだよ。普段通りでいいよ」

源「そうだよ。姉貴」

美「・・・。あっ! それより、聞きたいことがあったんです。潔さん主催のこの会やけに人が少ないですが・・・・?」

潔「あぁ~ わざとだよ。」

美「なんでですか?」

潔「俺と俺の息子知らない人が来るのをスゴイ嫌なんだ」

美「私、知らない人なんですけど・・・。」

潔「美奈子ちゃんは前からあってみたいと思ってたんだ。大地と園子の子供だし」

潔「大地は絶対来ないとかいうしさ」

美「あぁ~ 私あんまりパーティー好きじゃないんです」

潔「そうなのか。それは残念だ。」

美「残念じゃないですよ。私不細工なので・・・。 あっ! 他の人たちにも挨拶をしてこないと 源太行こう!」

美奈子と源太はその場を立ち去った

潔「あの子、無自覚だな」

大「あぁ~」

潔「顔はだいたい大地に似てるけど、中身は園子さんだな」

大「だから、こまるんだよ」

潔「俺の息子の方が大変だぜ?」

大「そりゃそうだな」

その頃美奈子たちはあいさつに回っていた

挨拶しているのはお父さんの経営している学校の生徒さん

一人一人丁寧に挨拶していく

そういえば、黎今頃何してるかな?

どこの学校なんだろう

もう一度だけあってあの服返したいな

美奈子はあいさつしながらこんなことを考えていた

挨拶が終わった後伴奏だ

緊張する 緊張しすぎて手が震える

うぅーーー

源「姉貴、大丈夫か? 手震えてるけど?」

美「大丈夫、なんとか 源太それより伴奏終わったら帰っていいかな?」

源「どうした? 具合でも悪いのか?」

美「久しぶりにパーティーきたら、何か疲れちゃって」

源「わかった。親父に伝えとく」

伴奏は無事に終わった

美「源太、もう無理限界」

源「わかった、車回しといたから」

美「ありがと」

美奈子は帰ってしまった

源太はお父さんと潔さんのところへ向かった

父「美奈子大丈夫か?」

源「疲れただけなので明日は元気だと思います」

潔「そんな堅苦しい言葉はやめんか」

源「そうだよね。きーおじさん」

潔「やっと戻った」

父「美奈子またフォローしてたろ」

源「あぁ 姉貴は俺が失敗するとすかさずフォロー入れるから誰も気づかないはずなんだけどな」

父「みんなはごまかせても、お父さんはごまかされません」

潔「ゲンちゃん まちがったのか? 全然分からなかった」

父「美奈子を誰だと思ってる! 俺の子供だぞ」

潔「俺の子供はどうなんだか」

源「それより、姉貴どうすんの?」

父「明日勝手に連れて行って、勝手にやる」

潔「それじゃ、美奈子ちゃんに怒られるんじゃないのか?」

父「大丈夫だろ?」

源「いや、かなり怒るな」

美奈子は明日何が起こるか分からずに

すやすやとベットに休んでいた
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