赤い月 弍

「おやおやぁ?
お楽しみデシタカ?」


繋がれたままの景時とうさぎの手を見て、気持ち悪いくらいニヤけている。

景時はそんな秋時を目を細くして睨み、手の甲を向けてシッシッと振って見せた。


「うん。
だから邪魔。どっか行け。」


「うわっ 冷たっ?!
ちょっと話があんだよ。
どうせ次もサボんだろ?
俺の部屋、来い。」


どうせサボリて。
保護者として、教職員として、その発言はアリなんデスカ?


「よろしければ、鬼神様にもお越しいただきたいのですが…」


「妾も? 構わぬが。」


なんだろ?

景時とうさぎは顔を見合わせ、秋時の後を追い歩き出す。

危険物は開封されることなく、道中のゴミ箱に投げ入れられた。

< 106 / 215 >

この作品をシェア

pagetop