赤い月 弍

(確かに踊らされてる感アリアリだケド、結局祥子も大吾が好きで…)


ごちそーさま、と言ったところか。

羨ましーじゃねーか、おい。

景時は少し顔を上げ、ラグの上に座りこみ、なにやらバッグの中を探っているうさぎを見つめた。

頭の中でリピート再生される、大吾の声。


『鬼神サンは高杉が好きだろ?』


ないない。でもでも。まさか。あるカモ。ねぇよ。自信持て。自惚れんな。好き? 嫌い?
オトメか。男だ。

そうだ、男だ!!


「ぐあぁぁぁぁぁっっっ!!」


景時はダイニングチェアを倒して、奮然と立ち上がった。
大股で歩き、うさぎの前に立ちはだかる。


「うさぎ…
ひょひょひょっとして、俺のコトす」

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