赤い月 弍
なんなの? その殺し文句
悶え苦しむ小鞠。
決断を迫られた景時とうさぎ。
別々の思いに苦悶する三人を、雲が切れた空から月が冷たく照らし出す。
毅然と顔を上げ再び景時を映したうさぎの瞳は、静かな決意の炎を燃やしていた。
「景時。
そなた、妾を斬れ。」
…は? ナニイッテンノ?
「…アリエマセン。」
「聞け、景時。」
象を丸飲みした挙げ句、鼻から出してみて☆
その100倍無茶なお願いをされた気分で思考を停止させた景時の袖を、うさぎは掴み、強く揺さぶった。