赤い月 弍
ギ…ギギ…ウィーン
薫の右手が上がり、生ける凶器を指差した。
なんの覚悟もないままに巻き添えを食らった薫は、ロボとしてしか蘇ることができなかったようだ。
「ソレ・ナンテ・エロゲ?」
「えろげ?」
ガガガガッ! プシュー…
うさぎが首を傾げると、ロボはショートし、再び動きを止めた。
決死の覚悟のおかげでなんとか人として蘇生した景時は、うさぎの手を引き、背中に隠した。
「薫、見んな!
何度でも死ぬゾ!
てか、何より、俺ンだから!!」
「ヤ・ムリ・ダロ
ソレ・ハ・ミル・ダロ」
「…そなたらの話は、よくわからぬ。」