赤い月 弍
「さー? どーしよっか?
小鞠ちゃんは優しーから、もうこんなコトしないってゆーなら、一度だけチャンスをあげるって。
ちなみにうさちゃんは、歯牙にもかけてないみたいよ?
まぁ、証拠は返してあげないケド。」
「や、私は喋るケド?」
「や、俺も喋るケド?」
景時が例の呪符をヒラヒラさせながら、決断を迫る。
大吾と祥子は…まぁ嫌がらせとも言えるが、彼女たちのしてきたことを考えれば、軽すぎる報いかもしれない。
「わかったわよ!
もうしない!」
一人が半泣きで声を荒げて言うと、後の二人もモゴモゴ同調して一緒に逃げ出した。
だが…