赤い月 弍

ジジィにも、さっきの説明をしてうさぎを学校に連れて行きたいと頼んだ時、


『あー、そりゃ一人で散歩は危ねぇわ。
帰らねぇ…
いやいや、帰れねぇカモ。
わかるわ。
不安だよなぁぁぁ?』


なんて、ニヤニヤしながら肩を叩かれた。

ナンナンダ?

この世はエスパーばっかりデスカ?!


「まぁ、ジジィも承知なんだろうし?
俺とおまえがフォローすりゃ、やってけるか?
てか、変化スゲぇな。
まんま人間じゃん。」


薫は、少し離れたところにしゃがみこみ、ブリックパックとにらめっこするうさぎに目を向けた。

< 46 / 215 >

この作品をシェア

pagetop