赤い月 弍
野生の猛獣にでもジリジリ近づいて行くような様子がおかしくて、野郎三人は笑いを噛み殺した。
「ハ… ハジメマシテ?
鬼神サン?
私ハ前田祥子デス?」
ナゼ疑問形?
ナゼ片言?
おかしすぎンだろ!!
「えと…私は桜木小鞠。
あの…同じクラスなのよ?
あの…あの‥‥‥ううううさぎちゃんって、よよよ呼んでもイイイイイ…」
最初マトモだったのに、最後壊れちゃいマシタYO!
「…
祥子と小鞠か。
妾のことは、好きに呼んでくれて構わぬ。」
「「…」」
祥子と小鞠は顔を見合わせた。