赤い月 弍
「詫びろ。」
「ご…ごめんなさ…い…っ。」
狙ったように土下座スタイルだ。
「どうする、小鞠?
許してやるか?」
頬を押さえたまま驚きと恐怖と緊張に身を竦ませていた小鞠は、急な問いかけに飛び上がり、頭を縦にブンブン降った。
「本当に良いのか?
この者らに、酷いことをされてきたようだが?」
「い…いいの。
もういいの。」
「小鞠が優しい娘で、貴様らは幸運じゃ。
だが妾は小鞠のように優しゅうはないぞ?
さて、妾の友への非礼、どう詫びてもらおうか…」
三人の全身から、冷たい汗が噴き出した。