抱きしめたその後は・・・【おまけ完】
やっと手を緩めた拓哉。

私は逃げるように、拓哉から離れた。

「人の大事なファーストキスを・・」


と、小さな声で呟けば、


「あ、やっぱりそうだったんだ」

と嬉しそうな顔をした拓哉。



「用事が済んだなら帰りますから」

と、言いながら、拓哉を睨み、

ドアに手をかけた。



「キス以上の事も、

俺が初めての男になるから、

覚悟しとけよ?」


と言って微笑んだ。


真っ赤になった顔を抑えつつ、

ドアをバタンッと閉めてやった。


・・・

私なりの小さな抵抗・・・

家に帰った私の怒りは、

母親に向かった・・・
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