跪いて、Kiss -episode 0-
なんであたしがこんな目に。ってか、なんでこんな奴とキスなんて…。



「あの、」



「んー?」



「これって…」



「うん。マジだよ」



「だよねー。あはは…」



とりあえず王様である亮輔くんにそれとなくお願いしようとしたけど、あっさり却下。



「でも、」



「あー…無理無理。男足るもの一度口にしたことは最後までやり通すべし。これ、うちのじーちゃんの教えね。それに女子の皆サマ、伊都の生チュウに期待しちゃってるもん!俺、女の子の味方だから。ねー?」



「「「ねー!」」」



この裏切り者共がっ!!あたしがこーいうの嫌いなの知ってるくせに!!なんて思いながらキッと睨み付けたが、アンタがここですれば、あたし達にもチャンスがあるんだよ!逃げたら絶対に許さないから!!と言わんばかりの鋭い視線に逆に睨まれ、スッと目を逸らしてしまった。

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