夜籠もりの下弦は恋を知る
「そうね!それがいいわ!じゃあ、早速脱いで。私が着付けてあげる」
「丈、合いますか…?」
「大丈夫よ。私と貴女、そんなに背違わないし」
(確かに…)
自分とほぼ目線の高さは同じ。
そこで潤はふと気になった。
(あれ?さっき徳子さんは重衡さんのこと弟って言ってたよね。じゃあ、もしかしなくても私より年上…)
「あの~お尋ねしてもいいですか?」
「いいわよ?なーに?」
徳子はテキパキと自分の着替えも準備しながら潤の質問を聞いた。
「徳子さんて…高校生、ですか?」
「そう見えるでしょうけど、実は大学生でーす」
「ほわ!?失礼しましたぁ!」
「いいのいいの。童顔だがらよく間違えられるしね。でも、小学生ですか?って聞かれた時はさすがにへこんだなぁ」