夜籠もりの下弦は恋を知る
さて、昼時となり、潤は教室内で弁当を広げた。
隣には揚羽が座っている。
「ふーん。昨日、そんなことがあったんだ~」
揚羽はパンを食べながら「あの転校生がね~」とぼやく。
潤は、重衡の家で晩ご飯を食べたこと、付き合ってくれ(結婚してくれ)的な発言をされたことを報告した。
ややこしくなるので前世うんぬんのことは黙っておく。
「で?付き合うの?」
「え!?あ、うん…たぶん…?」
私、前世で妻だし?なんて考えながらも曖昧な返事を返す。
「平野重衡か…。カッコイイけど、なんか浮気しそうな感じ」
「え?なんでそう思うの?」
重衡の女好き(違います、フェミニストです!by重衡)を見抜いた友人に驚く。
「だって、ほれ」