Diva~見失った瞬間から~
「「「……。」」」
え…何故か沈黙。
3人はそれぞれ驚いた様子だった。
「じゃあ、
昨日言ってたのは奏乃のこと?」
え、真川さんいきなり呼び捨てΣ(-∀-;)。
てゆうかさっき
何気に河崎さんもしてたな…。
「ん。だから練習室カナも行くから。」
当たり前の様に言う葉月君。
……正直これ以上、ココに居たくない。
ココに居たら、
"あの頃"の私を知っている人に
見つかって仕舞うかも知れないから。
「別に良いけどさー…。
奏乃って、何かやってたりするの?」
「え…。」
何か…って何?
会話をする為の単語が
少々足りない真川さん。
すると、私が理解していないのに
気付いてくれたらしい
河崎さんが言い直した。
「ごめんな。アイツ単語足りねぇだろ?」
「はぁっ!?ちょっとコウ!?」
「シン…優杏が言ったのは、
葉月が知り合い連れてきたのって
奏乃が初めてなんだよ。だから、
奏乃は葉月の引き寄せるモノを…
例えばギターとか、ピアノとか、
歌とか。そうゆうのを
持ってるかって聞いたんだ。」
「………。」
葉月君…何で私を連れてきたんだろう。
音楽に興味を抱く葉月君から見れば
私は何も持っていないのに。
だって、会ってから今まで…
私は1度だって
音楽に触れた単語を発しなかった。
私は音楽とは"無関係"な存在なのに。
「何も…持ってな…。」
「何も持ってない。」と言おうとした。
「何か持ってなきゃいけねぇの?」
葉月君が、私の言葉を遮った。