Diva~見失った瞬間から~
「………眼鏡…。」
見えない見えない見えない見えない。
眼鏡を取られるのはマジで勘弁だ。
私の視力の悪さはホントに酷い。
両眼合わせて0.1にも満たない位だ。
ぶっちゃけ社長が
眼鏡を右手に持ってるのか
左手に持ってるのかも分からない。
マジで返して。
「……奏乃、君は…。」
―――――ゾクッ。
背筋に、冷たいモノが通った。
嫌な予感がする。
今、目の前にいるこの人は…
"前の私"を知ってる。
そう、感じた。