Diva~見失った瞬間から~
「ねぇ、幸せ?」
曇りの無いその瞳は、
老若男女問わず誰であろうが
惹き付けるモノを持っている。
勿論、私も例外では無い。
『奏乃って言うの?素敵な名前!!』
寧ろ、
惹き付けられたから今側に居るのだ。
「さぁ。鈴は?今、幸せなの?」
私から言うなんて、何て言えば良いのか
分からなくて言えるワケが無い。
自分が幸せか、不幸かだなんて、尚更。
だから、私は彼女の言葉を待った。
「うん、勿論っ!」
彼女は一瞬の迷いも見せることなく、
満面の笑みをその顔に浮かべて言った。
「あたしは、
カナと一緒に居るから、ううん。
カナと出逢えたから、
こうして今を生きていけるんだよ!」
「なっ… (//ロ//)!」
真っ正面から笑顔で言われて、
柄にも無く照れてしまう。
「あ、カナ照れてる!!可愛いっ!!」
「………照れてないし。」
そんなことを面と向かって言われたら
誰だって照れるわ!
「つか、生きていけるって…大袈裟。」
私じゃあるまいし。
「ううん。本当だから。
あたしは、カナと出逢えたから、
輝ける場所を見つけられたの。」
一瞬だけ、哀しげな表情を見せるも、
また明るい顔に戻り、私に問い掛ける。
「ホラ!!あたし言ったんだから!
カナは?今、幸せ?」
「え゙…。」
き、聞くの?