Diva~見失った瞬間から~
―――…。
………あぁ、夢か。
「………ふぅ…。」
いつものように、私は自分の部屋で、
自分のベッドで寝てた。
枕元に置いてある携帯を見て、
今日の日付を確認する。
「……6月、16日。」
いつの間にか6月になっていた。
葉月君とは、会ったりはするものの、
本当に会うだけ。
スタジオにも事務所にも私は行かない。
葉月君と会うにしても、駅が殆ど。
待ち伏せしているのか、
やけに会う確率が高い気がする。
別に良いんだけど。
葉月君は、
私が嫌な話題を出さないから。
ある意味、紳士だよ紳士。
ちょっと口悪いけどね。
「………。」
することが無い。暇。
日曜日は国民の休日らしいけど、
今日の私には
暇な時間の塊(かたまり)である。
どうしよう、本当に暇だ。
掃除でもしようか。課題をやるか。
「………掃除しよう。」
生憎、課題は終わっている。
掃除くらいしか今することが無いのだ。