Diva~見失った瞬間から~

―――…。


………あぁ、夢か。


「………ふぅ…。」

いつものように、私は自分の部屋で、

自分のベッドで寝てた。


枕元に置いてある携帯を見て、

今日の日付を確認する。


「……6月、16日。」

いつの間にか6月になっていた。


葉月君とは、会ったりはするものの、

本当に会うだけ。

スタジオにも事務所にも私は行かない。


葉月君と会うにしても、駅が殆ど。

待ち伏せしているのか、

やけに会う確率が高い気がする。


別に良いんだけど。

葉月君は、

私が嫌な話題を出さないから。

ある意味、紳士だよ紳士。

ちょっと口悪いけどね。


「………。」

することが無い。暇。

日曜日は国民の休日らしいけど、

今日の私には

暇な時間の塊(かたまり)である。


どうしよう、本当に暇だ。

掃除でもしようか。課題をやるか。


「………掃除しよう。」

生憎、課題は終わっている。

掃除くらいしか今することが無いのだ。






< 133 / 500 >

この作品をシェア

pagetop