Diva~見失った瞬間から~

「きりーつ。」


《ガタガタッ》


「れーい。」


「「「「「ありがとうございましたー。」」」」」


「おー。ちゃんと課題やれよー。」

あぁ、やっと終わった。

今だかつて、これ程授業を

長く感じたことがあっただろうか。


授業を終えても、

私の気分は絶不調だった。

あー、目眩がするわぁ。ヤバい。


「かーなのっ♪」


「…………。」


「えっσ(゜∇゜;)無視っ!?」


「……あぁ、ごめん…。」

今日は

そのテンションに付いていけない…。

時鶴よ、すまん…。


「……奏乃。顔色悪いけど……。」

時鶴は机に顎を乗せる状態の

わたしの顔を覗き込む。


「………んー。」

プイッと顔を背ける私。

風邪とかだったら時鶴に移るし。


「……奏乃。

いつもの覇気が無いんだけど…。」


「………………。」

流石時鶴。

だてに幼馴染みやってないな。


「かぁなぁのぉー?」

あぁぁぁあああ……。


「…………………気のせいじゃない?」

せめてもの抵抗。


「保健室行こう?」

…………無駄だったけど。




< 145 / 500 >

この作品をシェア

pagetop