Diva~見失った瞬間から~
「葉月が待ってんの、知ってんだろ?」
「え…?」
葉月君が待ってる…?
どうゆうこと?
「葉月は…奏乃が聴きに来てくれんのを
絶対に待ってる。誰よりもだ。」
嘘。嘘だ。
私を待ってくれる人なんて…
1人しか居ない。
いや、1人しか居なかった。
今はもう…その1人も居ない。
私を待ってくれるのは、"彼女"だけだ。
「嘘じゃねーよ。
アイツは、きっと誰よりも
奏乃に歌を聴いて欲しいと思ってる。」
こんな言葉を言われて…今までは
嘘としか考えられなかったのに…。
なのに…目の前の西谷さんの瞳は
私を真っ直ぐに見つめている…。
とてもじゃないけど…
嘘には思えなかった。
「………本当に…?」