Diva~見失った瞬間から~
……で、激しく今。後悔してます。
「天瀬君お疲れー。」
「お、天瀬君じゃん。」
「今日は何の仕事だったんだい?」
めっちゃ話し掛けられる…!(葉月君が)
Canzoneは、
顔を公開せずに活動しているから
スタジオに入る時は
いつも皆スタッフとして入るらしい。
Canzoneって
めっちゃ売れてる(らしい)のに…
ここではいちスタッフと同じ扱い…。
私達とホントに似てる。
「カナ。何がいい?」
「え、あ。」
いつの間にか自販機の前。
最近こういうことが多いな。
「……じゃあー…抹茶ラテで。」
って、コレ、葉月君が払うの!?
「ん、了解。」
うわぁぁぁ…。待って待って!
「は、葉月君、自分で払うからっ。」
て、聞いてよ!
無視して硬貨入れないでよ!
「そこまでケチじゃねぇーって。はい。」
あぁぁぁあああ…。
申し訳無いことこの上ない。
「あ、ありがと…。」
「どういたしまして。」
葉月君は、フッと微笑んだ。
この声と、
この微笑みには勝てる気がしない。
おまけに紳士だし…。
「んじゃ俺はコレー。」
ゴトッと自販機から落ちてきたのは。
「……ブラックコーヒー…。」
苦いよ。苦すぎるよ。
「じゃ、スタジオに戻るか。」
「う、うん。」
葉月君。
あんな苦いものがあなたの体の中に
流れているのか…( ̄ヮ ̄lll)。
なんとまぁくだらないことを考える私。