Diva~見失った瞬間から~

知らぬまに進む葬儀。

私を疫病神だと言って

引き取るのを拒む大人達。


私に残されたのは

今までに見たことのない程の額が

書き込まれた通帳と、

暗くて冷たい、大きな我が家だった。


3人の時と、1人の時とで、

全然温度が違かった。

夏でも、冬でも。寒い家だった。


「ただいま。」そう言っても、

「おかえり。」そう返ってくることは

もう無かった。




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