Diva~見失った瞬間から~

私に何を願う?

あなたは、私に一体何を願うの?


「止めて…!鈴っ…死なないで…!」

あなたを失った私に出来ることなんて、

何も無いというのに。


「Divaを…忘れないで欲しいの…。

あたし達が…輝い…た、証…。」

どうして過去形にしてしまうの。

さっきまで舞台で

あなたは輝いていたのに。


「生きてよ!生きてよ!鈴っ!!

諦めないでよ…!

鈴が居なくなったら…。」


「忘れないで…。忘れ…ないで………。」

どんどん小さくなっていく声。

嫌だ。こんなの、鈴の声じゃない。


「あたし…楽しかっ…た……。

だから……。」


「鈴…!」


「もぅ…良……ぃ…ゃ……。」


《ピーーーー》

ベッドの隣の機械は、

ただひたすらに1つの音を出し続けた。


あなたと出逢ってから、

3年が経とうとしていた。


けれど、3年が経過する前に、

あなたは居なくなった。


その顔は、"笑顔"だった。




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