Diva~見失った瞬間から~
私がここに、Canzoneに戻った時。
私は皆に
Divaのことを話さなければと思い
葉月君に支えられながら話した。
皆の反応が怖くて仕方がなくて、
数秒間の沈黙が凄く長く感じた。
けど、私に返ってきた言葉は。
「奏乃があのケイなのぉっ(゜ロ゜)!?
嘘嘘っ!えぇ!ちょっ…ヤバい感動!」
「すっげ…。」
「あの伝説の歌姫を連れてきてたとは…
まぁ、さすがテンだよな。」
「……え?」
優杏も、碧眞君も、翡翠君も。
誰1人として、私を責めなかった。
「ホラ、カナ。やっぱ社長と同じ。」
微笑みながら、
私の頭を撫でる葉月君の手に
私は馬鹿みたいに安心感を抱いて。
「カナは、ここに居て良いんだよ。つか、
ここに居るべきなんじゃねーの?」
馬鹿みたいに安心感を抱いた私への
その優しい一言は、
私の視界を滲ませるのには十分だった。
「ありがとう…。」
私はここに居て良いんだ。
数年ぶりの明るく温かい感覚に
私の心や体は麻痺しまくっていたけど。
皆の温もりを、
感じられたことが嬉しかった。