Diva~見失った瞬間から~
「かしこまりました。では後程、
出来上がり次第お伺い致しますので
少々お待ちください。」
店員さんはメニューをサッと手に持ち、
裏に行った。
「……葉月君、新メニューじゃないの?」
目の前に座る葉月君に私は問い掛ける。
いやだって、新メニューのために
このカフェに来たのに…。
「あぁ、
今日は気分的にブラックじゃねーの。」
「…………………………え?」
今、何と?
「ブラックコーヒー、苦いだろ?
今日は何となく糖分優先。」
糖分優先…。
で、カフェオレ…。
カフェオレって、
そんなに砂糖入ってるのかな…。
「カナは、いつもカフェオレ?」
「え、あぁ…まぁ。大抵は…。」
私はブラックは
飲めなくはないけど好んで飲まない。
「糖分取りすぎ注意だな。」
「そ、そうかな…。」
「「……。」」
え、何この沈黙。