Diva～見失った瞬間から～

ここのカフェオレ…

そんなに甘かったっけ。


目の前に座る葉月君は、

私が向かいに座るのには勿体ないくらい

とってもカッコいい人だと思う。


そんな人が、こんな私に

何度も手を差し伸べてくれたのを

私はちゃんと覚えてる。


てゆうか、何で葉月君はこんなに

私なんかに優しくしてくれるんだろ。

前々から不思議に思っていたことだ。


友達だから…かな。


｢カナ。カフェオレ冷める。｣


｢あ、うん。飲む。｣

…………あれ、マジで何で。


いくらなんでも

知り合って日が浅過ぎる。

そんな人に優しい…って、

葉月君はどこまで紳士なんだ。


｢……あっちっ…。｣

私が口を付けたカフェオレは

まだ熱かった。


舌がヒリヒリする。火傷した。


｢飲み終わったら、送ってく。｣

……ホントに、紳士。