Diva~見失った瞬間から~
って、どこに居る系?
外って言っても広いんだよ!?
「あ、居た居た!奏乃!!」
うん?後ろから名前を呼ばれた。
「翡翠君じゃん。どしたの?」
そんなに息切らして。
「良いから、来て!」
「へ…うわぁっ!」
なんと。腕が…掴まれました。
翡翠君、手デカ。
って、違う私。そうじゃない。
「ちょちょちょ…っ、うゎっ…。
翡翠…くっ…、ど…こに…っ…。」
あああ…走りながらって喋りにくい!
翡翠君も早い!!
「来れば分かるから!
もうちっとだけ頑張って走って!!」
とか言いながら
建物の裏の方に回る翡翠君。
ちなみに私。Divaだった時、
ここで歌ったことがあって。
裏とか楽屋とか何気に覚えてたり。
…………でね。今、何故か
楽屋に続く廊下を走っているのですよ。
あ、もう楽屋のドア見えたし。
《ガチャッ!》
翡翠君は、ドアを勢いよく開けた。
「奏乃、捕獲!!」
「え、何が?」
何を言ってるんだ、このタラシ。